オンラインで社会保険手続きや国税・地方税の申告を行うためには電子証明書が必要です。もちろん紙での申請でも可能ですが、申請書のプリントアウトや申請書控えの切手を貼付した返信用封筒の準備など、かなり手間がかかります。電子証明書があればこれらの手間がかなりはぶけるので、まだ電子証明書をお持ちでない事業主の方には取得をお勧めいたします。先日、私が法務局で当社の電子証明書を取得してきましたので、1日で電子証明書を取得したい方向けに方法を説明します。法務局に行く前の事前準備まずはPCでの作業と申請書の作成が必要です。法務局に行く前に以下を準備してください。WindowsのPC(商業登記電子認証ソフトはMacでは使えません)USBメモリ電子証明書発行申請書(商業登記電子認証ソフトに必要事項を入力すると必要事項入力済みのPDFが生成されますので、それを印刷して使用してください。実印の押印が必要です。)印紙代(印紙は法務局にある印紙売り場で購入します。現金を準備してください。)1.商業登記電子認証ソフトをダウンロードする法務省のサイトから商業登記電子認証ソフトをダウンロードします。2.商業登記電子認証ソフトをインストールするダウンロードしたファイルをダブルクリックし、PCにインストールします。3.商業登記電子認証ソフトを起動し、申請ファイルを作成する「鍵ペアファイルおよび証明書発行申請ファイルの作成」をクリックします。4.必要情報を入力する電子証明書の有効期間3か月から27か月までを選択できます。選択した期間によって手数料が異なります。最新の手数料は法務省のサイトで確認できます。鍵ペアファイルパスワード電子証明書を取得する際に必要なパスワードです。忘れないように必ずメモを残しておいてください。パスワードを考えるのが面倒な場合は、パスワード生成サイトを活用しましょう。電子証明書の使用休止届出用暗証コード電子証明書の使用を休止する際に必要なコードです。忘れないように必ずメモを残しておいてください。鍵ペアファイルパスワードと同一のもので問題ありません。証明書発行申請ファイルの格納先証明書発行申請ファイルの保存先を指定します。保存場所はどこでも良いです。デスクトップに保存するのが一番わかりやすいです。鍵ペアファイル、発行申請書・委任状ファイルの格納先「鍵ペアファイル」「発行申請書・委任状ファイル」の2ファイルの保存先を指定します。こちらもデスクトップに保存するのが一番わかりやすいです。必要事項を入力したら「鍵ペアファイル及び証明書発行申請ファイル作成実行」をクリックします。5.証明書発行申請ファイルをUSBに保存する証明書発行申請ファイルの格納先で指定した場所に、SHINSEIという名前のファイルが生成されますので、このファイルをUSBメモリに保存してください。どこに保存したか分からない場合は SHINSEI でPC内を検索してみてください。6.電子証明書発行申請書を準備する発行申請書・委任状ファイルの格納先で指定した場所に、発行申請書・委任状という名前のPDFファイルが生成されます。どこに保存したか分からない場合は 申請書・委任状 でPC内を検索してみてください。これをプリントアウトし、必要事項を記入し押印します。右上の年月日に提出日を記入被証明者の生年月日を記入手数料を記入被証明者の氏名欄に署名し、実印を押印(代理人が提出する場合は)代理人欄と委任状欄に記入・押印法務局での手続き準備が完了したら、証明書発行申請ファイルが保存されたUSBメモリ、電子証明書発行申請書、手数料(現金)を持って会社の管轄の法務局に行きます。法務局の中にある印紙売り場で手数料分の印紙を購入し、電子証明書発行申請書に貼り付けたら、電子認証の窓口に提出します。審査完了まではしばらく時間がかかります。私が行ったとき、窓口は空いていましたが、20~30分ほどかかりました。審査が完了すると、電子証明書のシリアル番号が書かれた用紙「電子証明書発行確認票」が交付され、あわせて提出していたUSBメモリが返却されます。USBメモリに保存したファイルはこの後は使用しません。商業登記電子認証ソフトで電子証明書を取得する法務局で「電子証明書発行確認票」を取得することができたら、再度、商業登記電子認証ソフトを使用し、電子証明書を取得します。商業登記電子認証ソフトでの電子証明書取得の手順を説明します。まず、「電子証明書の取得(ダウンロード)」をクリックします。各項目を入力します。シリアル番号法務局で発行された用紙「電子証明書発行確認票」に記載されているシリアル番号を記載します。鍵ペアファイル「鍵ペアファイル」の保存先として指定した場所にあるファイルを選択してください。どこに保存したか分からない場合は 鍵ペア でPC内を検索してみてください。電子証明書保存先これから取得する電子証明書ファイルの保存先を指定します。電子証明書パスワード電子証明書の登録や電子申請を実行する際に都度必要となるパスワードです。これはPINコードと呼ばれることもあります。パスワードを考えるのが面倒な場合は、パスワード生成サイトを活用しましょう。パスワードは忘れないように必ずメモを残しておいてください。また、このパスワードは実印と同じ効力を持つものですので、パスワードの保管はくれぐれもご注意ください。電子証明書の保管先として指定した場所に拡張子が「.p12」のファイルが生成されます。これで電子証明書の取得が完了です。電子証明書を取得してからデータが反映されるまで時間がかかります。電子証明書を利用する際にエラーが出てしまったら、まだデータが反映されていない可能性がありますので、時間をおいて再度試してみてください。まとめ以上、1日で電子証明書を取得する方法でした。分かりにくい部分などがありましたらお気軽にご質問ください。